ふたもりのブログ(仮)

個人的な感想とかメモ書きのまとめ。ネタバレもあるのでご注意を。

「ウーマンコミュニケーション」感想

 

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バカゲーの皮を被った良短編ADV。

ネタバレ配慮無いので注意。

三行まとめ

  • 笑うよりむしろ関心してしまう言葉探しゲーム。なるほどなーって。
  • バカゲーと思わせて良質な第4の壁を破る系のADV。
  • ゲームシステムをうまく設定に落とし込んだ設定とシナリオと演出。

関心してしまう淫語探し

  • 難易度アブノーマルでプレイ。初見でTrueっぽいEDにたどり着くまでに三時間半くらい。EDフルコンプも4時間弱。
  • 小学生が好きそうなエロワード探しに、無駄に派手な演出で、ゲラゲラ笑って遊ぶバカゲー、というのが発売前の動画とかみた印象。実際にそんなイメージで購入。
  • ただ実際にこの淫語探し、難易度アブノーマルでプレイしていたのもあって、遊んでみるとかなり難易度が高く、必死になって探す事になって、だいたい終始真顔でプレイしていた。
  • なかなか見つからなかった単語に気づけた快感はアハ体験的なカタルシス。気づけずに乱射して偶然見つけても、「あ~、なるほど~。それは気づかなかったわ」とすっかり関心してしまった。
  • この辺は遊び方にも依るかなと思う。動画配信ガイドラインで明記されているように配信推奨といった具合で、友人とかと複数人で1データをプレイしてれば、当初のイメージ通りゲラゲラ笑ってプレイ出来た気がする。一人で黙々と遊んでると正直そこまで笑えないなって。
  • とはいえつまらないわけではなく、初見でとっさにエロワードを見つけてビシッとヘッドショットを決めていくのは大変気持ちが良いプレイ体験だった。
  • よくこんだけエロワードを仕込んだ文章を作ったなと、そんな方面でも関心してしまったり。

設定の秀逸な第4の壁を破るADV

  • 個人的に評価が高いのはむしろこっち。
  • おそらくエロワード探しゲームから入ったと思うのだけど、それを「NGワードチェック」という実在のシステムと紐づけた設定の構築と物語への落とし込みはお見事としか言いようがない。
  • 名前入力の謎解きも、たとえ真相にプレイヤーが気づけなくても、NGワード入力という行動にならゲームのコンセプトに十分辿り着けそうで、プレイヤーが自力でクリアにたどり着く体験としては絶妙な塩梅。
  • プレイヤーに声をかけてくる第4の壁を破る演出もかなり丁寧に作られてる印象。プレイヤーに「ウーマンコミュニケーションのプレイヤーであること」以外設定や行動を押し付けず、プレイヤーの選択肢を踏まえたり、しっかり質問で「〇〇ですか」と聞いたりした上で進めてくれるので、反発せずに楽しめた。
  • 一緒にいよう的エンドでも、丁寧に最後はプレイヤーを話してくれる演出も気が効いてて嬉しい所。
  • 結末が綺麗すぎないのも自分好み。どこかモヤモヤが残るというか、性質上全員が完全に救われることがないというか。とはいえ他のプレイヤーが出てきたときはちょっとご都合感あったけども、まあここまでメタメタなのでそれも今更。
  • 動画配信してるかを聞いたり、スクショを取らせてシェアするように促したり、この辺の第4の壁の会話も今時のゲームプレイ事情を踏まえた上での上手い戦略だな、なんて思ったり。
  • なんというか、今の時代でなければ生まれなかったゲームかもしれないなって。

その他細々と

  • 弾除け要素、つまらなくはないけど必要だった?とは若干思う。楽しかったけど。
  • 最後の選択肢「他の要素やEDの回収はできなくなるけどそれでもいいのか」って質問はズルい。初手さっちんルート入るつもりだったのにあの質問で引き換えした。
  • kuriとかtituとか、二文字の短いワードが地味に見つかりにくかったり。
  • 「普通その単語は使わなくないか?」って所はだいたいヒットする。
  • 時間停止中も犬と能力者は動けるとか、芸細。
  • 個人的にギャルとのじゃ語尾子のコンビと、マッサージの上手いジェントルマン小林のペアが好きです。
  • さっちんもメインヒロイン?として面倒くさい感じと、悪人というか自分勝手になりきれない感じが大変良かったです。
  • ED4、あれ自力で気づくのはかなり厳しそうだなって…。でも選択肢の文章が露骨だから気付ける人は怪しいと感じ取れるんだろうな。ちょっと悔しい。