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個人的な感想とかメモ書きのまとめ。ネタバレもあるのでご注意を。

「機動戦士ガンダムSEED」感想

機動戦士ガンダムSEED 1 [DVD]

 

超面白かった。自分が見たガンダムシリーズの中で一番かも。

  • 劇場版やるっていうのと、だいぶ前から周囲からおすすめされ続けていたので。
  • 世代的には割りとドンピシャくらいなんだけど、まあ当時はそこまでがっつりアニメ見えなかったのと、ガンダム自体にそこまで興味がなくて見れてなかった。
  • で、改めて見たけど、めちゃくちゃ面白かった。

とにかく格好いいメカ描写

  • メインキャラ勢の機体の描写が兎にも角にも格好いいし、演出がだいたい最高。
  • 最初のストライクの起動シーンとか、1話のつかみとして完璧かなと。EDへの繋がり方もズルい。
  • あとは主人公後継機のフリーダム出撃シーンとかもバチクソに格好いい。そのまま最初の大活躍の33話たまらんね。
  • 戦闘シーンも使い回す感じの汎用シーンは多い感じはしたけど、その分格好いいし見ごたえある。
  • 他にもアークエンジェルからのストライクの発進シーンとか。ストライクパックの装着から発進までの描写めちゃくちゃ細かくて好き。
  • アークエンジェルといえば強いし武装も豊富でやっぱ見てて楽しかった。
  • フリーダム、ジャスティスのマルチロックオンは男の子みんな好きでしょってなるやつ。これ系演出マクロスとかでも見たけど、SEEDが走りなのかな。
  • そんな感じでetc...。
  • とまあ、細かく話していけばかっこいいシーンは山のようにあって、とにかくメカ描写のかっこよさと活躍が大満足だった。

ダレずに約50話走り切れる物語

  • 昔の夕方の4クールアニメで全48話。正直見直すのにはハードル高いし、途中でモチベ切れたりとかを懸念してたが、そんなことは全く無く、ほぼ中ダレ無しで最後まで見られた用に感じる。
  • この辺は物語の作られ方で、それぞれ中目標が具体的に提示されていて、その中で起承転結というか、話とテーマや状況の区切りがしっかりしていたからではないかと思う。兎にも角にも丁寧に作られてた印象。
  • 個人的にはその区切りが大きく3つに分かれてたと感じていて、その辺についてつらつらと。

巻き込まれて戦った、ヘリオポリス~大気圏突入

  • 物語の導入として、戦争に巻き込まれ、自分しか戦うことが出来ない状況と、友人を守るためには戦わざるを得ないキラの苦悩、コーディネーターとしての孤立、かつての友のアスランとの対立、等々、ひたすらキラを責め立てる最序盤。
  • 地球降下の時の避難船ブチ落としたのはマジで脚本の人、人の心無いんかと思ったり。最終話のフレイにも繋がってるのが上手すぎてエグい。
  • キラの若者らしい未熟な感じとか、どうにも出来ない感じがたまらんなと。
  • 主人公の動機づけとしても強力で良かったし、ただそれもネガティブで、どう解決してよいかがわからないもどかしさも良いなって。それの解消がひとつ物語の主題というか、カタルシスであるとわかるし。
  • この辺のキラの同しようもない孤独は本当に秀逸だと思ってて、サイたちは友達であってもコーディネーターに対する認識で無意識的にキラを傷つけてたり、たまりませんね。
  • あとこの段階だとフレイはヘイト稼いで死んでいくカタルシス要員だと思ってました。それがガチガチのメインヒロインになるとは思わなんだ…。
  • テーマ的な話だと、「戦争だから仕方がない」というのがあったと思ってて、後半の「戦争だから仕方がない」からの脱却の下準備だったよなって。
  • 戦闘面だとクルーゼ隊の4機との戦いも見てて楽しかった。シチュエーションも結構多様だったし。ブリッツのミラージュコロイドとかは独自性あったしもっと見せ場欲しかった気も。
  • あ、あとメビウスゼロ好き。格好いい。

自分の意思で戦争した、砂漠~アラスカ到着

  • 自分の意思で軍属になって、連合軍として戦うキラ。なんだけど、当然その選択に納得できているわけでもなく、まだまだモヤモヤ。
  • この辺でも相変わらずキラが孤独過ぎてしんどい。心を許せる仲間とか友達とかがマジでいない。こんだけ孤独な主人公もなかなかいないだろうって思ってた。
  • あとは後半薄めだけど、フレイとの関係が大気圏突入でのフレイパパンの死亡からキラのMIAまでで成熟していくのが大変良き。復讐のための道具で使うためなら何でもする(寝る、傷の舐め合い)、だったのがそんなことしてる間に一番キラのことを理解してしまい、それなのにコーディネーターであるキラのことを素直に認められずMIAと転属で分かれることとなり、と。キラからも守ると誓った相手で、その誓いを大事に守り続けててと。いやー、ドロドロしてる上に重い。
  • 最終的にはキラとラクスでくっついてるけど、正直そのラインは感情面だとラクスがキラを一方的に救っているだけで、割りと薄い用に感じてるので、交流の深さだと圧倒的にフレイのがヒロインなんだよなあ。結末までセットで。
  • あ、砂漠は虎さんが好きです。生きてるとは思わなんだ。
  • あとはこの辺でオーブやコーディネーターについての具体的な設定も語られて、だいぶ解像度が高まったのも良かった。
  • それとアスランカガリの交際()もスタート。サブタイの「運命の出会い」~「二人だけの戦争」が超秀逸だなって思ってる。
  • アスランとキラとはいえば互いに友達殺し合って、その上でキラを殺したと勘違いして決着。ここで互いに大事なものを奪い合った上で、アスランがキラを殺したことで、ようやく最後に繋がるので重要な禊だったよな。いやあ、重い重い。
  • クルーゼの文脈だと、優劣や持つものと持たざるものの格差、底から来る嫉妬や憎しみといったネガティブな感情がテーマ。まあクルーゼの動き自体は極端過ぎるのでアレだけど、主張としてはわかるし難しい問題。キラくんはそれに対して個人の思いや感情、自分は自分、能力だけではない、という主張。これもわかるけど、これも持ってる側の主張なのがスッキリ出来ない難しさ。だからといって強者イジメが正当なわけでもないし。なんなら昨今の格差社会の問題や無敵の人みたいな文脈にも引っ掛かりそうで、テーマがやっぱクソ重い。というかクルーゼがある意味無敵の人というか、ジョーカー的な存在だったしなあ。

自分の意思を貫いた、アラスカ防衛~クライマックス

  • フリーダムの出撃~アラスカの防衛戦はマジでたまらん。最高。
  • 前述でアスランとの関係に決着がついて禊が済み、魂に火が入ったキラがマジで良い主人公。
  • 連合から出奔し、オーブと合流してその意思を汲み、ようやく「戦争だから仕方がない」を卒業して、自分たちの正義のために戦い始め、思いもクルー全員が一丸となるのが熱い。
  • この辺でようやくキラも他の面々が本当の仲間に慣れたなと感じて安心出来た。良かった良かった。
  • そこからはアスランディアッカもも思いを同じにして合流。というか、この辺は各陣営から色々な形で強力者が出てくる流れが基本熱いので好き。最後のイザークとか、最後の最後のバジルール少尉とか。
  • というかバジルール少尉、最後のムーブと有能さが合わさってかなり好きなキャラになった。最後の決戦でジェネシス撃たれた後にしっかり撤退戦指揮するのつよつよ。良いですね。なんか敵に回ってからのが好感度高くなるの、面白いなって。
  • あ、ディアッカミリアリアの二人好き。くっつけ。というかディアッカが好き。罪の意識と恋心で歪んだ庇護感情になってそう。良き。
  • 話的には地球とザフトのヤベーやつがヤベーもん持ち出して人類ヤバいので止めよう、ってことで比較的シンプルな構図。やってるのが「戦争なんてくだらねえぜ!」なので、第3陣営で喧嘩両成敗は基本。何気にソレスタルビーイングみあるなとか一瞬感じた。
  • アズラエル理事はコーディネーター憎しでの暴走具合、権力だけ持っちゃった小物感、ダブスタ理不尽系悪役、と大変良い敵役でした。気兼ねなく死んでもらえる良悪役。まあブルコス思想に染まるだけの悲しい過去があったのだろうけど。
  • クルーゼとムウ、キラのスーパーコーディネイターの設定がたりは突然出てきた用に感じたけど、それまで普通に流してしまっていたクルーゼとムウの共感やキラの強さ等の説明をおざなりにせずにきっちりやっていくのはすごいなと。お陰でラスボスとしてのクルーゼ戦がめちゃくちゃ盛り上がったし。むしろクルーゼ戦考えると必須事項だったなと。
  • それはそれとして、最終話でフレイを守れなかったシーンが最高だったなと。大気圏突入での避難船を守れなかったシーンと対比させて、「今度は間に合った!今度は守れた!」と思わせてからの逆からドーン。絶望。マジで脚本の人、人の心無いんか。正直上手すぎる。最高。

未回収設定と、あとDestinyどうすっかな

  • ちょこちょこ未回収な部分もあったなとか。鯨とか。
  • 種割れは結局なんだったのか。コーディネーターの能力かと思いきやカガリも覚醒してたし。
  • 劇場に向けてDestinyも見る気ではいるんだけど、まあ色々評判は聞くので正直みるモチベがそこまで高くないのがな…。まあ見始めてから考えるかね。