ふたもりのブログ(仮)

個人的な感想とかメモ書きのまとめ。ネタバレもあるのでご注意を。

「岸辺露伴は動かない シーズン1」感想

BD 岸辺露伴は動かない [Blu-ray]

 

良い雰囲気、良い改変、良い実写化。

 

全体的な話

  • 友人が以前べた褒めしてたので気になっており、アマプラ来たのをきっかけに視聴。大変良かった。
  • とにかく雰囲気が大変良い。不気味な感じと原作っぽさがたまらなかった。
  • 役者さんの演技とかも、たしかにリアルでいたらこんな感じかも、という説得力がある。流石だ。
  • 服装や髪型も現実ではなかなかない感じだけど、これもむしろ原作ジョジョ世界的にはありそうな感じがなかなか。露伴先生の頭の謎ハチマキとか、泉ちゃんのゴテゴテした私服とか。
  • 出てくるスタンドがヘブンズドアーだけなのもドラマ化のしやすさにあったんだろうなって。「不思議な力」「ギフト」で説明が済むし。
  • 話的にも元のジョジョと違って異能バトルではなく、どちらかといえば世にも奇妙な物語的な文脈なので、その辺の相性もありそう。
  • あとはスタンドの演出が一切なくても、「視聴者はスタンド使いじゃないのでスタンドは見えないんだよ」という説得力で原作ファン的にも納得できるのが強力。あの世界の一般人視点になれていると思うとちょっと嬉しかったり。
  • ドラマ化に調整するにあたって色々改変もされてたけど、50分にまとめたり話を分かりやすく(受け入れやすく?)する上でかなり上手にやってるなと感じた。
  • 改変内容自体も特に違和感無く、が全体的にすんなり入ってくるような感じなのもお見事。

「第1話 富豪村」の話

  • とりあえず一番最初なので質の高さで大満足の話だった。
  • まず導入の泥棒を使った岸辺露伴ヘブンズドアーの紹介の話が完璧だよねって。
  • 富豪村の本筋部分では、なんといってもマナー小僧のクオリティの高さ。原作からそのまま出てきたのでは、というような説得力があった。すごい。役者さんすごい。
  • 改変部分もかなり好みだった。露伴先生も右腕を失って当事者になることで、試験への関わり方が積極的な印象になるし、最後の「マナー違反をその場で指摘することがマナー違反だ」というオチもしてやったりという感じでスッキリしたし。

「第2話 くしゃがら」の話

  • 実際には違う単語だからここでは問題なく書けるな!
  • 3つの話の中で一番良かった。
  • 小説原作ってことで知らない話だったので新鮮な気持ちで楽しめたのはある。
  • 露伴先生と十五のものすごくそれらしい掛け合いから始まり、十五の狂っていく過程、くしゃがらという言葉の異常性、徐々に取り返しがつかなくなりつつある感じの不気味さがものすごく良かった。
  • クライマックスでは露伴先生のヘブンズドアーに対してすら得意な反応を示し、書き込みという直接的な干渉も受け付けない、くしゃがらの人類が及ばないような強力さ、闇の深さが感じられて良かった。
  • あとは最後の「おことわり」が完璧だったなって。フィクションだとわかりつつも、「もしかして…」と思わせるようなリアリティを醸し出していて凄い。

「第3話 D.N.A」の話

  • 3つの話の中では個人的には頭一個下な印象なんだけど、改変され方や話のまとめ方的にはめちゃくちゃ良かった。
  • 締めの話として1,2話から太郎君引っ張ってたのも特別感があって良かったし。
  • 精子バンクとかしっぽとか、原作の話で扱いにくそうな部分を臓器移植や現実的な個性に上手いこと落とし込んでいるなって。かなりとっつきやすい印象。
  • そして何よりすごい良い話に、ロマンチックに、オシャレに仕上げているなって。なんか普通にに良い運命系のラブロマンスというか、ある意味家族モノな話に感じられた。
  • あと個人的に好きだったのがヘブンズドアーの本周りの演出。完全に本にする所も不意打ちでこれまでと違って少し驚かされたし。
  • それにその本を使ってページで臓器移植前後の違いや、死の表現、飛び出す絵本になり家族としてつながる演出、あの一連の流れがめちゃくちゃ良かったなって。好き。